高尿酸血症とは
高尿酸血症は、栄養過多などによって内臓脂肪が溜まっていき、血液中に含まれる尿酸の量が多くなってしまう病気です。内臓脂肪によって産生された遊離脂肪酸が肝臓に運ばれることにより、プリン体の代謝が過剰になり、尿酸値が高まっていくのです。
この尿酸は、血液中の濃度がそれほど高くない状態のときは特に痛みなどの問題を起こしません。しかし、7㎎/dl以上の状態が長く続くと、結晶化した尿酸が足の指などの関節に蓄積されていき、激痛を伴う痛風になってしまいます。
なお、健康診断などを受けたとき、検査結果報告で「血清尿酸値の基準値は男性3.8~7.5㎎/dl、女性2.4~5.8㎎/dl」と記載されていることもありますが、この数値は参考程度に捉えておいて結構だとされています。通常の条件では、7㎎/dlまでの尿酸は血漿の中に溶け込むからです。
但し、健診での他の検査数値によっては、尿酸による弊害が起こる可能性もありますので、まずは医療機関を受診し、治療の必要性をご相談ください。
痛風の主な予防法
- 食べ過ぎ(摂取カロリーオーバー)に気を付けましょう
- プリン体の多い食物は控えめにしましょう
- お酒はほどほどにしましょう
- 水をしっかり摂取しましょう
- 適度な有酸素運動を続けましょう
- ストレスを溜め込まないようにしましょう
- 高血圧などの疾患にも気を付けましょう
痛風を予防するには
まずは乳酸の原因となるプリン体の摂取を控える必要があります。プリン体は、肉や魚介類に多く含まれており、特に牛豚鶏のレバー、魚の干物は非常に高いです。一方、野菜や豆類は少なく、鶏卵や牛乳にはほとんど含まれておりません。
アルコール飲料は、プリン体の含有量自体はあまり高くないのですが、アルコールの作用によって乳酸値が上昇します。特に、巷でよく言われているように、ビールは血清尿酸値を引き上げる危険度が高いとされています。
痛風の原因としては、食生活や飲酒が代表的ですが、その他、ストレスが原因となることもあります。腎機能の低下や、血液の病気によって痛風が起こることもあります。降圧利尿薬や喘息の治療薬の中にも尿酸値を上昇させるものがあります。様々な要因がありますので、まずは原因をきちんと把握することが大切です。
なお、発作の前兆期や、発作のごく初期であれば、コルヒチンを使用することもあります。しかし、痛風発作が始まってしまうと、コルヒチンは効果がありませんので、尿酸の排泄を促進する非ステロイド系の抗炎症剤を使用します。症例によっては抗菌薬、利尿薬、抗血栓薬、糖尿病治療薬などを使うこともあります。