HPVワクチン「キャッチアップ接種」、無料で終えるなら2024年9月までに!

HPVワクチン「キャッチアップ接種」、無料で終えるなら2024年9月までに!

子宮頸(けい)がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の予防接種を無料で受けられる措置の期限が2025年3月に迫っています。無料で接種を受け終えるには、2024年9月末までに初回の接種をしておく必要があります。

平成25年(2013年)から令和3年(2021年)まで、HPVワクチンの接種を個別に推奨する活動が控えられていました。この期間、多くの女性が定期接種の機会を逃しました。その結果、これらの女性に再度公平な接種の機会を提供するために、キャッチアップ接種プログラムが設けられました。このプログラムは、特に平成9年度から平成19年度生まれ(1997年4月2日から2007年4月1日生まれ)の女性を対象としています。

この措置は、接種後に生じうる副反応に関する十分な情報提供が困難だったため、一時的に個別推奨が停止された背景があります。2021年11月に開催された専門家会議で、ワクチンの安全性に特段の懸念がないと確認され、副反応のリスクを上回る接種の有効性が認められたため、再び個別推奨を始めることが決定されました​。

当院では、シルガード9(9価ヒトパピローマウイルス(HPV))の取り扱いがあり、該当者は公費(本人負担なし)で受けられます。
※ 予防接種を受けるには、大田区が交付する予診票が必要です。詳細はこちら大田区のサイト「子宮頸がん予防(ヒトパピローマウイルス感染症)ワクチンの接種費用助成について」から手続きをお願いします。

また、子宮頸がんワクチンについて詳しく東京都や厚生労働省が説明しております。
東京都のサイト
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kansen/hpvcatchup.html

厚生労働省のサイト
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_catch-up-vaccination.html

ご覧ください。

以下、当院でよく患者様から質問される項目をピックアップいたしました。ご参考お願い致します。
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Q;なぜ、平成9年度~平成19年度生まれの女性に、あらためて接種の機会が設けられているのですか?

A;平成25(2013)年から令和3(2021)年の、HPVワクチンの接種を個別にお勧めする取組が差し控えられていた間に、定期接種の対象であった方々の中には、HPVワクチンの公費での接種機会を逃した方がいらっしゃいます。こうした方に、公平な接種機会を確保する観点から、定期接種の対象年齢(小学校6年から高校1年相当)を超えて、あらためて公費での接種の機会をご提供しています。

対象は、平成9年度~平成19年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日)の女性で、過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていない方です。令和4(2022)年4月~令和7(2025)年3月の3年間、HPVワクチンを公費で接種できます。

(※1)接種後に生じうる多様な症状等について十分に情報提供できない状況にあったことから、個別に接種をお勧めする取組を一時的に差し控えていました。令和3(2021)年11月の専門家の会議で、安全性について特段の懸念が認められないことがあらためて確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたことから、個別に接種をお勧めする取組を再開することになりました。
(※2)このほか、平成19(2007)年度生まれの方は、通常の接種対象の年齢を超えても、令和7(2025)年3月末まで接種できます。

Q;キャッチアップ接種の対象者がHPVワクチンを接種するときに、保護者の同意は必要でしょうか?

A;予防接種法上、ワクチンの接種にあたって保護者の同意が必要となるのは16 歳未満の方です。そのため、キャッチアップ接種の対象者は、保護者の同意は不要となります。

Q;過去にHPVワクチンを1回または2回接種した場合にも、残りの回数を公費で受けられますか?

A;1回接種したことがある方は残り2回、2回接種したことがある方は残り1回、公費で接種を受けられます。過去にHPVワクチンを受けた時から時間が経過している場合でも、接種を初回からやり直す必要はなく、残りの回数の接種(2、3回目または3回目)を行ってください。

なお、HPVワクチンは、原則、同じ種類のワクチンを用いて3回(※)接種することとなっています。
(※)シルガード9は、15歳未満の方は接種回数が異なります。


Q;過去に、2価ワクチン(サーバリックス)または4価ワクチン(ガーダシル)を1回または2回接種したのですが、9価ワクチン(シルガード9)を公費で受けられますか?

A;原則として同じ種類のワクチンを接種することをお勧めしますが、医師と相談のうえ、途中からシルガード9に変更し、残りの接種を完了させることができます。この場合も、キャッチアップ接種として公費で受けることができます。なお、サーバリックスまたはガーダシルで接種を開始し、定期接種としてシルガード9で接種を完了する場合は、シルガード9の接種方法にあわせ、1回目と2回目の間隔を1か月以上、2回目と3回目の間隔を3か月以上あけて接種します。


Q;予防接種を受けた後に体調が悪くなり、医療機関を受診しました。救済などはありますか?

A;HPVワクチンのキャッチアップ接種は、予防接種法に基づく接種になります。HPVワクチンに限らず、接種によって、医療機関での治療が必要になったり、生活に支障が出るような障害が残るなどの健康被害が生じた場合は、申請し認定されると、予防接種法に基づく救済(医療費・障害年金等の給付)を受けられます。

【英語】

HPV vaccine “catch-up vaccination”: If you want to finish it for free, you have until September 2024!

The deadline for receiving free vaccinations against human papillomavirus (HPV), which causes cervical cancer, is fast approaching in March 2025. In order to receive the vaccinations for free, you need to have your first vaccination by the end of September 2024.

This Clinic handles Silgard 9 (9-valent human papillomavirus (HPV)), and those who are eligible can receive it at no cost to themselves.
※ In order to receive the vaccination, you will need a pre-examination form issued by Ota Ward.

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Author: 五藤 良将