皆さま、こんにちは。竹内内科小児科医院の院長、五藤良将です。
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このたび、私が医療監修を担当した記事が Yahoo!ニュース に掲載されました。 記事のテーマは、「赤身肉の摂取が認知症リスクを高める可能性」についてです。
赤身肉の摂取が認知機能低下と関連する可能性
今回の研究では、赤身肉、特に 加工赤身肉 の摂取が 認知機能低下 に関連している可能性が示唆されました。これは非常に重要な報告であり、今後の生活習慣の見直しに大いに役立つものです。
特に、赤身肉に含まれる 飽和脂肪酸やヘム鉄の過剰摂取 が、 酸化ストレスや慢性炎症 を引き起こし、脳の健康に悪影響を与える可能性が指摘されています。本研究は、大規模なコホートデータを用いてこの関係を示した点で、意義深いものと言えるでしょう。
参考となる医学論文
- Zhang H, et al. “Meat Consumption, Cognitive Function and Disorders: A Systematic Review with Narrative Synthesis and Meta-Analysis.” Nutrients 2020, 12(5), 1528; https://doi.org/10.3390/nu12051528
- Murray-Kolb LE, et al. “Impact of high iron intake on cognition and neurodegeneration in humans and animals: A systematic review.” Nutr Neurosci. 2021;24(5):405-417. doi:10.1080/1028415X.2020.1745566
認知症予防のためにできること
認知症リスクを軽減するためには、日々の食生活が重要です。
- バランスの良い食事(野菜・ナッツ・魚類の積極的な摂取)
- 適度な運動習慣の継続
- 社会活動への参加(認知機能を維持する要素)
これらの生活習慣を少しずつ取り入れることで、将来的な認知症リスクを低減できる可能性があります。
研究の限界と今後の展望
今回の研究は非常に興味深いものですが、 食事データが自己申告 に基づいていることや、 研究対象の多くが白人 であることなど、いくつかの限界も存在します。今後は、多様な人種や集団を対象にした追加研究が期待されます。
とはいえ、 ナッツや果物の代表摂取 が認知機能の維持に貢献する可能性が示されたことは、生活習慣を見直すうえで非常に参考になる情報です。
当院でできる検査と診療体制
当院は、認知症や頭痛を専門とする神経内科医や医療機関と連携し、MRI(VSRAD解析を含む)、頸動脈超音波検査などの検査・治療ができる体制を整えております。認知機能の低下が気になる方は、お気軽にご相談ください。
【まとめ】
認知症のリスクを減らすためには、 食生活の見直し が大切です。 赤身肉の摂取量を適度に調整し、抗酸化作用を持つ食品を積極的に摂ることが、健康な脳を維持する鍵となるでしょう。
当院では、 生活習慣病予防 に関する相談も受け付けております。 気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。
🔗 Yahoo!ニュースの記事は【こちら】をご参照ください。