こんにちは、竹内内科小児科医院の院長の五藤良将です。
先日、ファミリーメディアPHPにて、五藤良将のマイコプラズマ肺炎に関する専門家インタビュー記事が公開されました!
全国的にマイコプラズマ肺炎の感染が増加しており、当院にも咳が長引く方や、発熱が続く患者様が増加しています。このような状況を受け、先日、ファミリーメディアPHPにて、竹内内科小児科医院の院長として、マイコプラズマ肺炎についてインタビューに答えさせていただきました。記事では、現在の感染状況や当院での診療体制、治療法について詳しく解説しています。
【公開された記事はこちらからご覧いただけます】
➡ マイコプラズマ感染症が増加中! 専門家が語る対策とは
マイコプラズマ肺炎とは?
マイコプラズマ肺炎は、Mycoplasma pneumoniaeという細菌が原因で引き起こされる呼吸器感染症です。特に子どもや若年層でよく見られる感染症で、症状としては長引く咳や発熱、胸痛などが挙げられます。軽症であれば自然に治癒することもありますが、症状が重くなると抗生物質の投与が必要になることもあります。
マクロライド耐性菌の問題
マイコプラズマ肺炎の治療には、主にマクロライド系抗生物質(例:アジスロマイシン、クラリスロマイシン)が用いられますが、近年はこの抗生物質に対する耐性菌の増加が問題となっています。特に日本では、マクロライド耐性菌の割合が高く、治療が難しくなるケースが増えています。この問題に対応するために、当院ではテトラサイクリン系抗生物質(例:ミノサイクリン)やフルオロキノロン系抗生物質(例:レボフロキサシン)も治療の選択肢として用いています。
Pereyre, S., Goret, J., & Bébéar, C. (2016). Mycoplasma pneumoniae: Current Knowledge on Macrolide Resistance and Treatment. Frontiers in Microbiology, 7.
診断方法と当院での対応
マイコプラズマ肺炎は、胸部聴診だけでは診断が難しい場合が多く、また全国的にマイコプラズマ抗原迅速検査キットが不足しており、当院でも迅速診断が難しい状況にあります。なので、診断には胸部レントゲンやIgM抗体検査が有用です。特に、マイコプラズマ肺炎ではレントゲン画像に特徴的な浸潤影が現れることが多く、診断の精度を高めるために重要です。当院では、できる限り迅速な診断を行い、マクロライド耐性菌が疑われる場合には、適切な抗生物質への切り替えも行います。
Jun, Z. (2011). Diagnosis of child mycoplasmal pneumonia by X-ray. Laser Journal.
記事公開の背景
ファミリーメディアPHPの記事では、私たち竹内内科小児科医院が行っている診療体制や、マイコプラズマ肺炎の増加に伴う具体的な対応策についてお話ししました。特に、マクロライド耐性菌が増加している現状や、日々の診療の中でどのようにこれに対応しているかについても詳しく解説しています。
このような状況下で、当院では迅速かつ的確な診断と治療を提供するために努めております。感染が疑われる症状がある方は、どうぞ早めにご相談ください。
皆さまの健康を守るために、竹内内科小児科医院のスタッフ一同、全力です。