デエビゴ(オレキシン受容体拮抗薬という新しいタイプの睡眠薬)について



デエビゴは、オレキシン受容体拮抗薬に分類されている新しい睡眠薬です。脳内にある覚醒状態を維持する神経ペプチド(オレキシン)の働きを低下させて、眠りを促進する仕組みとなっています。

「オレキシン」は昼に多く分泌される物質で、その分泌を抑制します。

特徴として、体内ホルモンに作用するため依存性が低く、やめやすい点があります。

デエビゴは、2020年6月にエーザイから発売されたオレキシン受容体拮抗薬です。有効成分としてレンボレキサントを含んでおります。

参照:

■Lesley J Scott  et al.  2020 Mar;80(4):425-432.” Lemborexant: First Approval

■Patricia Murphy  et al. 2017 Nov 15;13(11):1289-1299.” Lemborexant, A Dual Orexin Receptor Antagonist (DORA) for the Treatment of Insomnia Disorder: Results From a Bayesian, Adaptive, Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Study”

<睡眠薬の種類>


睡眠薬は、作用する仕組みごとに分類すると大きく2種類あります。

①脳の働きを抑制する薬
②自然に眠りを促進する薬

デエビゴは、②自然に眠りを促進する薬に属します。
入眠困難、睡眠維持の困難で悩んでいるときに使うことができる睡眠薬です。また服用してから8時間程度でレンボレキサントの血液中の濃度は、最高血中濃度の25%程度まで減少します。朝になると内因性のオレキシンが増えてくるので、日中の活動に影響が少ないと考えられています。


参照:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/156/2/156_20093/_pdf/-char/ja


<睡眠薬の具体的な種類や強さ>



「強い薬を服用すれば不眠症に有効である」ということではない、という点は注意しましょう。
前提として、睡眠薬は医師の処方に基づき処方されるものです。
 
 
<副作用は?>
 
・傾眠
・めまい
・疲労
・悪夢を見る
・頭痛
覚醒の維持ホルモンをブロックして眠気を誘発するので、悪夢(1.4%)や金縛り(1.6%)のような副作用が出現することがあります。
また朝、眠気が残ることがあります。受容体をブロックするという薬の機序から、デエビゴの効果・副作用の程度には個人差があります。
 
 
デエビゴは、用量は2.5mg、5mg、10mgの3つあり、調節しやすいのも特徴です。
 
睡眠でお悩みの方はお気軽にご相談下さい。
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〒145-0072 東京都大田区田園調布本町40-12-201
竹内内科小児科医院 (東急東横線多摩川駅徒歩5分)
TEL : 03-3721-5222
https://www.takeuchi-iin.jp/


友だち追加

Author: 五藤 良将