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多くの著名人がこの世を去ってしまった2023年。
12月6日には、お笑い芸人・島崎俊郎さんが、急性心不全で亡くなった。享年68。
島崎さんは、1973年、クレージーキャッツの付き人となり、1981年にデビュー。『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)でブレイクし、人気キャラクター「アダモちゃん」の「ペイッ!」のギャグで人気を博した。
1999年には、島崎さん本人が目白の豪邸を本誌に自慢してくれている。当時、「念願のゴーカレンガ張り一戸建てを見てくれ~」と、自宅前で「アダモちゃんポーズ」を披露してくれていた――。
「島崎さんは、亡くなる1週間前にインフルエンザに感染していたと報道されました。2023年は新型コロナウイルス以上に猛威をふるっており、国立感染症研究所の『流行レベルマップ』によれば、12月20日現在、日本全域で警報が出されています」(社会部記者)
インフルエンザは、島崎さんのように血管系の重篤な症状を引き起こす可能性がある。五良会クリニック白金高輪理事長・五藤良将医師がこう指摘する。
「高齢者や基礎疾患を持つ人では、インフルエンザは特に重篤な合併症を引き起こすリスクが高く、重症化すると、肺炎や急性呼吸窮迫症候群(ARDS)など、呼吸器系の合併症を引き起こすことは知られていると思います。
ですが、それだけではありません。インフルエンザは免疫系を活性化させ、時には免疫系の過剰反応(サイトカインストーム)を引き起こすこともあり、全身状態の悪化や血栓形成につながる可能性があるのです。
さらに血管の炎症を引き起こし、血栓の形成を促進する可能性があります。これは心筋梗塞や脳卒中のリスクを高める要因となります。 高齢者や心血管系の既往症を持つ人では、インフルエンザ感染による心血管系への影響が特に心配されます」
インフルエンザの流行時期には、そういったリスクから自衛するしかない。 「インフルエンザの予防(ワクチン接種など)や早期の適切な治療が重要です。特にリスクの高い人々においては、インフルエンザに感染しないよう予防策を講じ、感染した場合は早期に医療機関を受診することをおすすめします」
インフルエンザ感染時には、体調変化を放置しないことが重要だ。なかには心不全の前兆かもしれない症状もある。 「心不全の予兆や前兆には、呼吸困難、倦怠感、無力感、浮腫、咳や喘鳴、胸痛、食欲低下や吐き気がありますが、これらは他の疾患で見られることもあるので、受診を躊躇してしまう患者さんもいます。
心不全の疑いがある場合は、医療機関での適切な診断と治療が必要です。これらの症状が現れた場合は、早めに医師の診察を受けてください」 体調の変化には敏感になろう。
取材・文/吉澤恵理
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