昨年(2019年)は暖冬のため、東京でもスギ花粉の飛散飛散量がとても多く飛散開始も早かったです。今年(2020年)も暖冬が続いており、東京都内ではスギ花粉飛散開始が2月3日からと、例年より2週間早く飛散が開始しています。東京は2月下旬から3月下旬が飛散のピークとなる見通しで、例年よりピークが早まりそうです。スギ花粉のピークが終わる頃になるとヒノキ花粉のピークが始まります。東京は4月上旬から4月下旬がヒノキ花粉がピークとなる見通しです。
スギ+ヒノキの総飛散量は去年(2019年)の飛散量が非常に多かったため、今年(2020年)は去年の50%程度、例年と比べ70%程度と少ない予測です。
(日本気象協会 2020年春の花粉飛散予測:http://tenki.jp/pollen/expectation/)
花粉症は、飛散開始の2週間前から抗アレルギー薬の内服で症状が軽くなると言われています。2020年2月16日時点で、もう既にスギ花粉は飛散しておりますので、できる限り早急対応をオススメいたします。
<花粉シーズン中の注意>
・上着は玄関で脱ぎ、花粉を室内に持ち込まないようにしましょう。
・外出時はマスクや花粉症用のメガネを使用しましょう。
・目のかゆみがある時は目薬を積極的に使いましょう。
(コンタクトレンズをしていても使える目薬があります。アレジオンLX点眼液0.1%がコンタクトレンズ装着時も使用でき1日2回で十分なのでオススメです。)
<インナーマスクのすすめ>
外で仕事をする人、特に山間部のスギ林の近くで仕事をする人は、市販のマスクだけで花粉を吸い込むのを完全に防ぐことはできません。そこで、99%以上花粉をカットできる「インナーマスク」を自作して使用されることをお勧めします。(環境省 花粉情報サイトhttp://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/:花粉症環境保健マニュアル 2019のPDF 23ページ目)
<抗アレルギー薬服用中の注意>
薬の服用によって「ねむけ」が出る人は自動車の運転を控える必要がありますが、眠気が出にくい薬剤(ビラノア、デザレックス、クラリチン、アレグラなど。漢方苦手でなければ小青竜湯、麻黄附子細辛湯もオススメ。)もありますからご相談ください。
<舌下免疫療法>
毎年花粉症の症状が強い方、従来の治療に満足していない方、薬の量を減らしたい方、近い将来に妊娠を希望されている方には、舌下免疫療法(体質を根本的に改善する新しい治療法)がおすすめで当院でも行っております。スギ花粉症に対するシダキュア舌下免疫療法の治療「開始」はスギ花粉飛散時期には不可です。スギ花粉飛散時期(長くみつもって1月から5月)が終わってから治療開始しましょう。