管理栄養士による「Mari’s kitchen」寒天を使ったヘルシーな間食”ショコラかん”




糖尿病で食事を制限している方
体重を減らしたい方
やめたいけど毎日夕食後におやつが欲しくなる方

間食はいつ、どのくらいを目安にとればいいのでしょうか?
間食はとらない方がいい?

食べたいのに我慢してストレスをためてしまうと、どこかで一気に食べてしまったり、リバウンドしたりと良い結果を招きません。厳しく我慢せず、太りにくい食べ方で上手にとりましょう。

【間食はとらない方がいい?】
食べたいのに我慢してストレスをためてしまうと、どこかで一気に食べてしまったり、リバウンドしたりと良い結果を招きません。厳しく我慢せず、太りにくい食べ方で上手にとりましょう。 

【ホルモンの影響】
間食のタイミングと種類がホルモンの分泌に与える影響についても理解することが重要です。例えば、夕方以降はコルチゾールの分泌が減少し、インスリンの感受性が低下するため、脂肪の蓄積が促進されやすくなります。そのため、間食は午前中から午後3時までに摂取することが望ましいです。

【間食をとる時間が大切】
人間の身体は食事をとる時間によって反応が変わります。その影響の違いを探る「時間栄養学」というものがあります。この考えから、間食は昼食後や15時頃までにとるのが適当です。食事の間は4〜5時間空けるのがベストです。  

夕食後は寝るだけなので日中と比べて代謝の量が減ります。その為、夕食後におやつを食べてしまうと朝までに十分に代謝されず、体内に脂肪として蓄積してしまいます。夕食後のおやつは控えましょう。 

【間食の目安】
1日200kcal程度、ダイエットを目指す方、糖尿病の方は80kcal程度を目安にしましょう。  
プリン1個やアイスクリーム1個などは200kcal程度ですが、製品の表示でチェックしたり、1つ80kcalとうたっている商品もあるのでうまく活用しましょう。  
またカロリーの高そうなものは独り占めではなくご家族でシェアするのもとりすぎない方法の1つです。 

【間食の種類】
低糖質で栄養価の高いもの、少量で満足感のあるものを選びましょう。  
ゆで卵、チーズは栄養価が高く、低糖質です。  
果物やタンパク質やカルシウム補給に無糖か低糖のヨーグルト、魚肉ソーセージやナッツもおすすめです。ただしナッツはカロリーが高いので食べ過ぎ注意です。  
おせんべいなどはかみごたえがあり少量でも満足感があります。  
仕事上夕食時間が遅い方は、腹持ちを良くする為、おにぎりやサンドイッチを食べるのもいいです。その分夕食の主食を減らして調整しましょう。  
もしもカロリーや糖質オーバーのおやつを食べても食後2〜3日で調整することを頭に置いて、時々は好きなものを食べる日を作ったりしながら続けていきましょう。

【間食の心理的影響】
間食を上手に取り入れることで、心理的な満足感を得ることができ、過食を防ぐことができます。食事制限を厳しくしすぎるとストレスが増大し、結果的に過食や不健康な食習慣に繋がることがあるため、適度な間食は精神的な健康維持にも役立ちます。

参考
e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-013.html
 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0326



寒天を使った、ショコラの濃厚さが感じられるおやつです。 少ない材料を使って短時間で作れます。  
寒天は海藻(てんぐさやおごのりなど)より作られていて食物繊維を多く含んでいます。これにより、便秘予防や血糖値の急上昇やコレステロールの吸収を抑えたりする効果が期待できます。

カカオに含まれるポリフェノールは、動脈硬化の予防や炎症の抑制に効果的であり、リグニンを含むカカオ成分は脂肪代謝を調整し、肥満の予防および解消に寄与する可能性があります。これらの効果により、カカオは全体的な心血管の健康と代謝機能の改善に貢献することが期待されます。ヘルシーおやつ、腹持ちもいいので試してみてください。  

カカオに含まれるポリフェノールとリグニンの健康効果について、以下のような研究結果があります。

【動脈硬化の予防効果(ポリフェノール)】

抗酸化作用:カカオポリフェノールが低密度リポタンパク質(LDL)の酸化を抑制し、動脈硬化の進行を抑える効果が確認されています。例えば、KurosawaとKusanagiによる研究では、カカオポリフェノールが動脈硬化性病変の面積を顕著に減少させることが示されました。
Kurosawa, T et al.,(2005). Suppressive effect of cocoa powder on atherosclerosis in Kurosawa and Kusanagi-hypercholesterolemic rabbits. Journal of atherosclerosis and thrombosis, 12 1, 20-8 . 

抗炎症作用:カカオポリフェノールは、白血球における核因子κB(NF-κB)の活性化を抑制し、炎症反応を減少させることで、動脈硬化の予防に寄与する可能性があります。
M. Vázquez-Agell et al., (2013). Cocoa consumption reduces NF-κB activation in peripheral blood mononuclear cells in humans. Nutr Metab Cardiovasc Dis. 2013 Mar;23(3):257-63.

血圧と血糖値の改善:カカオの補給により、血圧や血糖値が改善され、動脈硬化リスクが低減することが示されています。
Amiot, M et al., (2016). Effects of dietary polyphenols on metabolic syndrome features in humans: a systematic review. Obesity Reviews, 17, 573 – 586.

【肥満の予防・解消効果(リグニン)】

脂質代謝の調整:カカオポリフェノールは脂肪代謝遺伝子の発現を調節し、脂肪蓄積を抑制し、脂肪酸の酸化を促進することで肥満の予防に効果があります。例えば、Aliらの研究では、カカオポリフェノールが脂肪蓄積関連遺伝子の発現を減少させ、脂肪酸酸化関連遺伝子の発現を増加させることが示されました。
Ali, F., Ismail, A., Esa, N., & Pei, C. (2016). Cocoa polyphenols treatment ameliorates visceral obesity by reduction lipogenesis and promoting fatty acid oxidation genes in obese rats through interfering with AMPK pathway. European Journal of Lipid Science and Technology, 118, 564-575.

抗炎症作用:高脂肪食で飼育されたマウスにカカオを補給すると、脂肪組織の炎症マーカーが減少し、炎症が抑制されることが示されています。
Gu, Y., Yu, S., Park, J., Harvatine, K., & Lambert, J.(2014). Dietary cocoa reduces metabolic endotoxemia and adipose tissue inflammation in high-fat fed mice. The Journal of nutritional biochemistry, 25 4, 439-45 .

【材料】3〜4人分

・ココアパウダー   大さじ2
・水又は熱湯     大さじ3
・牛乳        450mL
・粉かんてん     4g
・砂糖        大さじ3程度



【作り方】

※ココアパウダーは製品により、水で練るもの、熱湯で練るものがあります。製品に書かれている通りに溶かしてください。
また、砂糖入りのものを使う時には牛乳と一緒に入れる砂糖の量を減らしてください。

①ココアを水又は熱湯で溶かして練る。
②鍋に①と牛乳、寒天、砂糖を入れてよく混ぜる。ココアパウダーにより砂糖の量を調節する。


③よく混ざったら火にかけて木べらで混ぜながら加熱する。



④沸騰したら弱火にしてさらに2分間加熱する。
⑤水に濡らしたバットを準備する。バットの中に茶漉しで漉しながら④を注ぎ、粗熱が取れたら冷蔵庫で1時間以上冷やす。


⑥固まったら切り分ける。

完成です!!
簡単ですので、ぜひこれからの暑い日の間食に作ってみてください!!

管理栄養士:福島万里
医療監修:五藤良将

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Author: 五藤 良将