シミ、しわ、ニキビ痕に高い効果の塗り薬です。
トレチノイン・ハイドロキノン療法はシミをとる方法のひとつで、美白効果もあります。
当院では、ケイセイのトレチノイン、ハイドロキノンを取り扱っております。
■トレチノインオイルジェル 5g (トレチノイン0.1%製剤) 5,000円税込
■ハイドロキノン 5g (ハイドロキノン4%クリーム) 2,500円税込
必ず使い方を守って使用してください。
トレチノインはビタミンA(レチノール)活性体で、正式には「オールトランスレチノイン酸」といいます。
生理活性はビタミンAの約50-100倍であり、新陳代謝の促進効果があり、米国では、しみ・ニキビの治療医薬品としてFDAに認可されています。トレチノインはもともと血液中にも微量に存在している成分で、抗原抗体反応を起こしたり、アレルギー反応を起こすことはありません。
またトレチノインはレチノイン酸の一部分の構造を変化させた誘導体です。(元の物質の分子構造の一部を変化させたものを誘導体といいます) これにより光や熱に対する不安定性が改善され、角質に浸透されやすくなりました。
■ トレチノインの作用 ■
①角質を剥がす(ピーリング)作用があり、表皮のターンオーバー(新陳代謝)の促進
通常4週間での表皮のターンオーバーが2~3倍になり、約2週間に早まります。
大多数のシミは、表皮の一番深い層(基底層)周辺にメラニン色素が沈着しています。
表皮の新陳代謝が促進することで、メラニン色素の排出が早くなることで、浅い部分にあるシミが薄くなっていきます。
②皮脂腺の働きを抑え、皮脂の分泌を抑える
ニキビの大きな原因となるのが、過剰な皮脂分泌と厚くなった角質による毛穴の詰まりです。
トレチノインで表皮の入れ替わりが促進されると、角柱がはがれやすくなり、毛穴が詰まりにくくなります。また、トレチノインにより皮脂腺が委縮するため、皮脂の過剰分泌を抑えることができ、ニキビの改善・ニキビ予防につながります。
⓷真皮でもコラーゲンの分泌を高め、皮膚の張り、小じわの改善!
表皮内でのヒアルロン酸の分泌を高め、皮膚をみずみずしく保つ!
トレチノインの作用により、真皮にある線維芽細胞が活性化するため、コラーゲンの産生が活性化します。長期的な目でみると、小じわを改善したり肌のハリをアップしたりすることができます。
化粧品でレチノールが配合されているものがありますが、レチノールはトレチノインの約100分の1の生理作用しかないため、治療効果を認めるまでにはいたっておりません。
①刺激の少ない石鹸をたっぷり泡立てて優しくなでるように洗顔します。
皮膚を強くこすらないことが大切です。
②洗顔直後は角質層が水分を多く含んでいるため、浸透性がよく効きすぎることがあります。20分ほど
おくか、または化粧水、保湿クリームを塗ったうえからトレチノインオイルジェルを塗って下さい。
※トレチノインオイルジェルを塗る部分は顔全体ではなく、シミやニキビの患部からはみ出さないよ うに薄く塗ります。
(ハイドロキノンとの併用がおススメです。後半に記載してあります)
⓷反応をみながら使用頻度を決めてください。最初は2日に1回夜のみ使用、問題なければ、毎日1回夜の
みに切り替えていくことをおすすめします。
■使用当初は塗っても反応がないことも多いのですが、数日後から塗った部分が赤くなり、角質が垢のようにポロポロ剥けてくることがあります。そして、刺激に対してさらに敏感になります。このような反応はアレルギー性の皮膚炎ではなく、トレチノインオイルジェルが効果を発揮していることの目安ではあります。このような反応のピークは最初の3週間ほどですが、皮膚の赤み等がひどい場合は、自己判断せずに医師に相談するようにしてください。
■皮膚の角質がはがれていくので、一時的に乾燥がひどくなることがあります。日焼け止めなどによる紫外線対策と、肌の保湿をしっかり行うようにしましょう。
■トレチノインは熱や紫外線で分解されやすいため、保管状態が悪いと効果が下がる可能性があります。薬品を使用していないときは冷蔵庫で保管し、1ー2ヵ月毎に新しい薬品を処方してもらいましょう。
■妊娠中、あるいは妊娠の可能性がある場合は使用しないでください。
■1~2か月使用したら、1か月休薬してください。
皮膚科領域で色素沈着の治療に用いられてきた薬剤で、高い還元性を持つ物質です。自然界では、イチゴ類、麦芽、紅茶、コーヒー、細菌類など身近なものに含まれています。
欧米では美白成分として広く使用されており、その歴史は20年以上にわたります。
現在では、美白化粧水などスキンケア用品にもハイドロキノンが配合されています。
■ ハイドロキノンの作用 ■
ハイドロキノンはシミの原因であるメラニン色素を消す有効成分として知られています。その美白効果は、アスコルビン酸(ビタミンC)、アルブチン、エラグ酸の60~100倍ともいわれています。
米国では多くの患者様に皮膚の漂白作用目的で治療薬として使用されています。
炎症後色素沈着(ニキビ跡、やけどの痕、湿疹の痕など)、肝斑、日光性黒子、雀卵斑(そばかす)などが適応となります。
ケミカルピーリングやトレチノインを使用すると浸透性がさらに高まり、より高い効果が期待できます。
■ハイドロキノンクリームは皮膚への刺激やアレルギーのリスクがあるため、使用前に必ずパッチテストを行います。上腕内側に塗布し、24時間後に赤み・かゆみがないかどうか確認してください。
なお、ハイドロキノンクリームの使用で、肌が赤くなったり刺激を感じたりした場合は、使用を中止して医師に相談してください。毛染め剤で接触性皮膚炎になった方は、かぶれ等が起こりやすいかもしれません。
■ハイドロキノンクリームを使用する時は、必ず日焼け止めを使用してください。使用中は紫外線により、色素沈着が起こりやすくなります。
■ハイドロキノンクリームの塗布は、洗顔保湿等のスキンケアを終えた最後にして下さい。
■ハイドロキノンクリームは一般の薬剤に比べて非常に安定性が悪いため、必ず冷暗所にて保管してください。
①刺激の少ない石鹸をたっぷり泡立てて優しくなでるように洗顔します。
皮膚を強くこすらないことが大切です。
②洗顔直後は角質層が水分を多く含んでいるため、浸透性がよく効きすぎることがあります。20分ほど
おくか、または化粧水、保湿クリームを塗って下さい。
⓷トレチノインオイルジェルを気になるシミやニキビ跡の色素沈着の部分に薄く塗る。
(はみ出ないように細い綿棒を使うのがおすすめ。余分な分はふき取る。)
④トレチノインオイルジェルが皮膚に浸透したら、ハイドロキノンをより広範囲に塗ります。
この時にトレチノインオイルジェルを広げないよう、トレチノインオイルジェルを塗っていない部分から内側に向けて塗り始めてください。
⑤1日1回、夜の風呂上りから始めてください。
赤みが強い、皮膚の刺激感がある場合は塗布回数を減らす、もしくは1日おきにします。
赤みが強い場合は、トレチノインをお休みし、ハイドロキノンのみ続けてください。
それでも刺激が強かったりかぶれる場合は、両方中止して受診してください。
※日中は必ず日焼け止めを塗ってください。
ご質問がございましたら、お尋ねください。
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